WSL2 Ubuntu インストール

Server

WSL（Windows Subsystem for Linux）は、Windows上でLinuxを動作させるための機能ですMicrosoftが提供しており、Windows 10以降で利用できます
WSLを使うと、仮想マシン（VM）やデュアルブートを使わずに、Linux環境をWindows上で簡単に動かせます

Linuxを使ったアプリ開発やウェブ開発をローカルPCで行いたいため、今回WSLをインストールしてみました

WSLの特徴

  • Windows上でLinuxのコマンドやツールを使用可能
    → 例えば、bash, git, vim, python などをネイティブに実行できる
  • 軽量で高速
    → 仮想マシンよりもリソース消費が少なく、起動も速い
  • Windowsのファイルシステムと統合
    → Windowsのフォルダ（C:\Users\ユーザー名など）にLinuxからアクセスできる
  • WSL 2はフル機能のLinuxカーネルを搭載
    → DockerなどのLinuxネイティブアプリが動く
  • GUIアプリのサポート（Windows 11）
    → LinuxのGUIアプリ（GIMPやVS Codeなど）がWindows上で動作する

WSL 1とWSL 2の違い

WSL 2のほうが機能的に優れているので、基本的にはWSL 2を使うのがおすすめです。

WSLのインストール方法（Windows 10/11）

  • PowerShellを管理者権限で開く
  • 以下のコマンドを実行すると特定のディストリビューションをインストールします
    今回はUbuntuをインストールします
wsl --install -d Ubuntu
  • WSL 2を有効にする
wsl --set-default-version 2
  • 他のディストリビューションをインストールする場合
wsl --install -d Debian
  • wsl –install -d Debian のDebian部分を Kali-Linux 等に変更すると、別のLinuxディストリビューションをインストール可能です

WSLを初めてセットアップするとき、インストール時に自動でユーザーを作成します

WSLの初回起動時にUbuntuなどのディストリビューションが「新しいユーザー名」と「パスワード」の入力を求めます
これがデフォルトのユーザーとなります

WSLの基本操作 (windows powershellでのコマンド)

  • WSLを起動
wsl
  • インストール済みのディストリビューション一覧
wsl -l -v

  NAME      STATE           VERSION
* Ubuntu    Stopped         2
  • 特定のディストリビューションをWSL 2に変更
wsl --set-version Ubuntu 2
  • WSLを終了
wsl --shutdown

WSLの基本操作 (linuxでのコマンド)

WSLを起動した後はlinuxコマンドが使えます
ターミナルでは ユーザー名@ホスト名:/mnt/c/Windows/System32$ のようなプロンプトから始まるときは、WSLを起動している状態です

  • 起動している linuxのディストリビューションの詳細を表示
cat /etc/os-release
  • 作業ディレクトリの移動

パスの書き方が通常のwindowsの場合と異なりますので注意してください

通常のWindowsコマンドのパス：C:\Users\User\Documents\フォルダ名
WSL起動後のlinuxコマンドでのパス： /mnt/c/Users/User/Documents/フォルダ名

cd /mnt/c/Users/User/Documents/フォルダ名
  • WSLからWindowsに戻る（WSLを終了する）方法
exit

インストール後最初にやること

基本的なパッケージを更新

WSL上で最新のパッケージを取得しておきます

WSLのインストール時に作成されるデフォルトユーザーは、通常 管理者権限（sudo）を持っている ため、sudo コマンドをそのまま使用できます

sudo apt update && sudo apt upgrade -y

便利なツールのインストール

以下のパッケージをインストールしておくと便利です

sudo apt install -y git curl wget zip unzip build-essential

Python関連

Python環境を整えたい場合は、以下も追加します

sudo apt install -y python3 python3-pip python3-venv

VS Code に WSL 拡張機能を入れる

VS Codeの拡張機能でWSLを起動して接続することができます

  1. VS Code を起動
  2. 拡張機能（Extensions）を開く
  3. 「WSL」 を検索し、「WSL」 をインストールする
  4. VS Codeのターミナルに wsl と入力して WSL に接続

試しにこの状態でpythonの確認をしてみます

python3 --version  # Pythonのバージョン確認
Python 3.12.3

which python3      # Pythonの実行パス確認
/usr/bin/python3

これで WSL2 内の環境を VS Code で操作できるようになりました

次回以降の記事で、このWSLを使ってLinuxで動作するBuildozerというツールで、pythonのkivyを使ったアプリをAndroid用に変換する方法を解説したいと思います

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